魚太郎の選択 学校に行かない④ [発達障がいと向き合って、楽しく生きる]
魚太郎の担任の先生が、心配して家に来てくださったり、
お電話をくださったり・・・
ありがたいことです。
魚太郎の反応は、
硬い表情で、「はい。」 「はい。」 「はい。」・・・だけ
何を言われても、
「はい。」
何を聞かれても
「はい。」
「魚太郎は、先生がきらいか?」
「はい。」
「どうしてキライか、教えてくれないかな?」
「先生は、君とずっと付き合っていきたいと思っているから、君が嫌いなところは治したいと思ってるんだよ。」
・・・・・・・
「学校に関わってるからです。学校に関わってる人はみんなキライ。」
「じゃあ、先生は、学校に来いとは言わない。これを約束しよう。
でも、魚太郎の気持ちを聞きたいんだ。好きな野球の話でも何でも、話してくれないかな。
また、来るよ。会ってくれるかな?」
「あー・・・・はい。」
ありがたいことです。
夕方7時ごろでした。
先生だって、ご家庭があって、早くお子さんのお顔を見たいだろうに・・・
と、思っていたら
晩御飯後にじいちゃんが、「先生も大変じゃ。ハズレの生徒を受け持ったばっかりに。」
・・・・・
魚太郎は、ハズレじゃない
なんで、そんな言葉を簡単に使うんだろう・・・
悲しかった。
2週間以上も学校へ行かないと、やっぱりクラスの中で「魚太郎どうしたん?」って話になったのか?
最初、違うクラスの友だちが訪ねてきてくれた。
魚太郎は、野球で家にいない時だったけれど・・・
その子は、いじめが高じて、骨折させられて、
でも、それ以降いじめられなくなったという体験を話してくれた。
嬉しかった。 魚太郎のこと、心配してくれる友達が学校にもいるじゃんか。
数日後、同じクラスで、魚太郎が大好きなクラスメートのK君が、お見舞いに来てくれた。
お菓子と飲み物を持って、「待ってるぞ。」って言ってくれた。
魚太郎も、うれしそうだった。
魚太郎の話によると、K君は、みんなの人気者らしい。
優しいいい子なんだなあ~
数日後、夜遅くに魚太郎が聞いてきた。
「お母さん、本当の本当の気持ちを言ってよ。遠慮とかなしで!本当の本当のこと!
お母さんさ、本当は俺に、学校行けよって思ってない???」
びっくり。
今頃にそんな質問かい???
「お母さんは、これっぽっちも学校行けとは思ってないよ。
学校なんか、傷ついてまで行かんでよろしい。そんなこと思ってないよ。
でも、お母さんが1番恐れているのは、お前が人間嫌いになることかなあ。
お母さんは、いろんな場面でたくさんの人たちに支えられて、
喜びは2倍、悲しみは半分になってきたから、
お前が、人と関わる素晴らしさを知らんまま生きていくことになるのは怖いなあ・・・・」
飛び切りの笑顔でした。
それからポツリ、ポツリ、
「K君にも会いたい。会いたいけど、会いたくない。K君も学校に関係してるから・・・・
K君みたいに会いたいと思う人がいるのに、会いたくない奴らがいて・・・・学校に行けない。
悔しい。」と・・・・(T-T)
小学校の時のいじめのことや、
どうやって気持ちを保つようにしたかとか・・・
話してくれました。
「お母さん、本当の意味でお前のしんどさをわかってあげてなくてごめんね」
「仕方ないよ。だってオレ、役者じゃもん。毎日笑って学校に行っとったろ?
いじめられて強くなったんよ。」って・・・・
この時点で、やっと、魚太郎が私に心の内を話してくれたことがわかりました。
今までは・・・・
話してるようでも、どこかで壁を作っていたんだと・・・・
「お母さんの嫌なところとかない?お母さんに直してほしいところとか?」
って聞いたら、
「お母さんは、100点満点。今のまま変わらんで! 今のままがいい。」
って、言ってくれた
あ~んあん ちっとも心に寄り添えてなかったのに・・・
子どもの愛は、母の愛よりでかいなと痛感
母ちゃん、もっともっと強く、優しくなりたい。
がんばるけえ、一緒に、歩いて行こう!!
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